● 英語を学習していて、楽しめるようになったもの

英語を勉強していると、

「もっと単語を覚えないと」
「文法をちゃんと理解しないと」
「英語を聞き取れるようにならないと」

そんなふうに、できないことに目が向いてしまうことがあります。

私自身も、昔はそうでした。

英語を勉強するなら、ちゃんと分からなければいけない。
間違えずに話せるようにならなければいけない。
知らない単語が出てきたら、調べて理解しなければいけない。

そんなふうに考えていた時期もあります。

でも、英語を長く勉強して、実際に海外で生活してみて、少しずつ考え方が変わっていきました。

英語って、「全部分かるようになってから楽しむもの」ではないんだなと思うようになったんです。

むしろ、分からないところがたくさんある状態でも、好きなものに触れ続けていると、ある日ふと、

「あ、この表現聞いたことある」

「今、何を言っているか分かった」

「この人、こういうことを言っているんだ」

という瞬間が増えていきます。

そして、その小さな「分かった」が積み重なっていくと、今まで見えていなかった世界が少しずつ見えるようになっていきます。

海外YouTubeを「英語の勉強」ではなく楽しめるようになった

私が英語を学んでよかったと思うことの一つが、海外のYouTubeを楽しめるようになったことです。

特に、日常の様子を撮っているVlogのような動画を見るのが好きです。

海外の人が普通に生活している様子だったり、買い物をしたり、友達と話したり、旅行をしたり。

日本のYouTubeを見るのと同じように、ただその人の日常を見る。

でも、英語が少しずつ分かるようになってからは、その「楽しめる範囲」がどんどん広がっていきました。

最初から全部聞き取れたわけではありません。

むしろ、最初は本当に分からないこともたくさんありました。

知らない単語も出てくるし、話すスピードについていけないこともある。

「今なんて言ったんだろう?」

と思うこともあります。

それでも、好きだから見ていました。

全部理解できなくても、なんとなく雰囲気は分かる。

知っている単語だけ拾ってみる。

何度も出てくる表現があれば、「この言葉、また出てきたな」と気づく。

そうやって見ているうちに、少しずつ聞き取れる言葉が増えていきました。

以前だったらただの「英語の音」にしか聞こえなかったものが、

「今、この人○○って言った?」

と分かるようになる。

それだけでも、動画の楽しさが全然違いました。

「勉強した英語」ではなく「実際に使われている英語」に出会える

海外YouTubeの面白いところは、教科書には載っていないような自然な表現にたくさん出会えることです。

もちろん、学校の英語や英検の勉強で覚える単語や文法も大切です。

でも、実際の会話の中では、

「こういうときに、こんな言い方をするんだ」

という発見がたくさんあります。

しかも、自分が好きな動画の中で何度も出てくるから、ただ単語帳で暗記するよりも印象に残ることがあります。

「あ、この前もこの人が言っていた」

「あのときもこの表現を使っていた」

そんなふうに、何度も同じ英語に出会う。

私は、こういう「何回も出会った英語」ほど、自分の中に残っていったように感じています。

最初は意味を知らなかった言葉でも、動画を見ているうちに、

「たぶんこういう意味なんだろうな」

となんとなく分かるようになって、

そのあと別の場所で同じ表現を見たときに、

「あ、やっぱりこの意味だったんだ」

とつながる。

そういう瞬間が、私は結構好きでした。

英語の勉強って、単語帳を開いて覚えることだけではないんだなと思ったきっかけの一つでもあります。

英語が分かると、「言葉」だけではなく「人」が見えてくる

そして、私が英語を学んできて一番面白いと思うようになったのは、英語が分かることで、海外の人の考え方や文化にも触れやすくなることです。

英語が全然分からないときは、どうしても海外の動画を見ても、

「何を言っているのか分からない」

で終わってしまいます。

でも、少しずつ言葉が分かるようになると、

「この人はこういうことを考えているんだ」

「こういう価値観があるんだ」

「日本とは少し違う考え方をするんだな」

というところまで見えてきます。

これは、単純に英単語を100個覚えた、という話とは少し違います。

言葉が分かるようになることで、その言葉の向こう側にいる「人」に近づけるようになる。

私はそこが、英語の面白さだと思っています。

海外に行ったときも同じでした。

英語が完璧に話せるわけではなくても、自分の言いたいことを伝えたり、相手の話を聞いたりすることができる。

すると、今までだったら「外国の人」として遠く感じていた人が、

「この人も同じように悩んだり、笑ったり、好きなものがあったりするんだ」

と、少し身近に感じられるようになる。

英語は、ただ情報を理解するための道具ではなくて、人と人との距離を縮めてくれるものでもあるんだと思います。

「全部分からなくてもいい」と思えるようになった

昔の私は、何かを始めるときに「ちゃんとできるようになってから」と考えてしまうことがありました。

英語もそうでした。

ちゃんと話せるようになってから話そう。

ちゃんと理解できるようになってから海外の人と関わろう。

知らない単語がない状態で文章を読もう。

でも、実際にはそんな日を待っていたら、いつまで経っても始められません。

英語を使っていると、分からないことは必ず出てきます。

知らない単語もあるし、聞き取れないこともある。

自分の言いたいことをうまく英語にできないこともあります。

それでも、その中で少しずつ分かることが増えていく。

海外YouTubeも、最初から100%理解できなくてもいい。

聞き取れた単語が一つあった。

前は分からなかった表現が今日は分かった。

なんとなく話の内容が理解できた。

それだけでも十分です。

そして、そういう小さな「分かった」を何度も経験しているうちに、気がついたら以前よりずっと英語が身近になっています。

英語を勉強することは、テストの点数を上げることだけじゃない

もちろん、英検や学校のテストのために英語を勉強することも大切です。

目標があるなら、単語を覚えたり、長文を読んだり、問題を解いたりすることも必要です。

私も英語を教える立場として、そこは大切にしています。

でも、それだけで終わってしまうのは、少しもったいないなとも思います。

英語が分かるようになると、今まで知らなかった動画を見ることができる。

好きな音楽をもっと深く楽しめる。

海外の記事を自分で読むことができる。

海外の人の考え方を直接知ることができる。

旅行先で誰かと話すことができる。

日本語だけでは出会えなかった人や情報に出会える。

そうやって考えてみると、英語を勉強するということは、単純に「英語の問題が解けるようになる」ということだけではないのだと思います。

自分が楽しめる世界を、少しずつ広げていくこと。

それも、英語を学ぶ大きな意味の一つなのではないでしょうか。

分からないままでも、一歩入ってみる

もし今、英語を勉強していて、

「全然聞き取れない」

「単語が分からない」

「まだ自分には海外の動画なんて難しい」

と思っている人がいたら、私は、

全部分からなくても大丈夫だよ

と伝えたいです。

好きな海外YouTuberがいるなら、まずはその動画を見てみる。

好きな曲があるなら、歌詞を少し見てみる。

気になる海外の映画があるなら、字幕をつけて見てみる。

最初はほとんど分からなくてもいいんです。

「今日はこの単語が聞き取れた」

「この表現、前にも聞いたことがある」

そんな小さな発見を楽しんでみてほしいと思います。

英語は、勉強を頑張った先に突然「できるようになる」ものではなくて、毎日の中で何度も英語に出会っているうちに、少しずつ自分の中に積み重なっていくものだと思っています。

私自身、海外YouTubeを見ていたときに、最初から全部理解しようとしていたわけではありません。

ただ、好きだったから見ていました。

分からないところがあっても、また見ました。

そして何度も英語に触れているうちに、少しずつ聞き取れる言葉が増えていきました。

気がつけば、以前は遠く感じていた海外の動画や、海外の人との会話が、自分の日常の中にあるものになっていました。

だから私は、英語を勉強している人にも、

「完璧にできるようになってから楽しもう」

ではなく、

「分からないところがあっても、今の自分の英語で楽しんでみよう」

と伝えたいです。

その「ちょっと分かった」が、いつか大きな変化につながっていくかもしれません。

英語が分かるようになることで、今まで知らなかった世界に少しずつ入っていける。

私は、それが英語を学ぶことの一番好きなところです。