● 英検、何級を受ければいい?迷ったら、まず「どこから難しいか」を見てみよう

「英検を受けてみたいけど、何級を受ければいいんだろう?」

英検を受けようと思ったとき、最初にここで迷う人は意外と多いのではないでしょうか。

学校から「○級を受けてみよう」と言われている場合は別として、自分で受ける級を決めるとなると、

「今の自分なら3級かな?」

「準2級には受かるかな?」

「せっかくなら2級に挑戦した方がいい?」

と、いろいろ考えてしまいますよね。

特に高校生の場合は、学校の成績だけでは自分の英語力がよく分からないこともあります。

「学校の英語はそこそこできるけど、英検の問題になると急に難しく感じる」

という人もいれば、

「学校のテストはあまり得意じゃないけど、英語の動画や文章を見るのは好きで、意外と読める」

という人もいます。

私自身も、英検を受けるときに「自分は何級レベルなんだろう?」と考えることがありました。

そして、私が英検の級を考えるときにまずやっていたのが、公式の過去問を実際に見てみることでした。

今回は、私が英検の級を選ぶときに意識していることを、少し具体的にお話ししたいと思います。

私なら、いきなり「○級」と決めない

英検を受けようと思ったら、まず参考書を買って勉強を始める。

もちろん、それでもいいと思います。

でも、もし「そもそも何級を受ければいいの?」というところで迷っているなら、私はその前に一度、実際の英検の問題を見てみることをおすすめします。

英検の公式サイトでは、過去問が公開されています。

私は、まず簡単そうな級の問題から少しずつ見ていって、

「これは普通に読める」

「このあたりからちょっと分からなくなってきた」

「単語が分からなくて文章が進まない」

というように、自分がどこから難しく感じるのかを確認していました。

ここで大事なのは、最初から全部解いて、合格点を計算することではありません。

まずは**「チラ見」くらいでいい**と思っています。

例えば長文なら、問題文を少し読んでみる。

全部の単語が分からなくても、とりあえず読み進めてみる。

そして、

「このくらいなら内容を追えそう」

「知らない単語はあるけど、何となく話は分かる」

「いや、これは単語が分からなすぎて何を書いているのか分からない」

という感覚を見る。

私はこの「どこから壁を感じるか」が、自分の現在地を知るうえで結構大事だと思っています。

例えば、準2級と2級で迷っているなら

例えば、

「準2級と2級、どちらを受けようかな」

と迷っている高校生がいたとします。

その場合、私はまず準2級の長文を見てみます。

準2級の長文を読んでみて、

「知らない単語は少しあるけど、文章自体はそこまで困らず読める」

「だいたい何について書かれているか分かる」

というのであれば、2級の問題も一度見てみます。

そこで2級を見て、

「難しくなったけど、何とか内容を追える」

というのであれば、試験までの期間や勉強時間などを考えたうえで、2級を目標にしてみてもいいと思います。

一方で、準2級の長文の時点で、

「一文読むだけでかなり時間がかかる」

「単語が分からなくて何度も止まる」

「文章全体の内容がなかなかつかめない」

という状態なら、私は無理に2級へ行かなくてもいいと思います。

まずは語彙を増やす。

英文を読むことに慣れる。

一文ずつ意味を取るだけではなく、文章全体を読み進める練習をする。

そうやって土台を作ってから、次の級を目指しても遅くありません。

「上の級を受ける=英語力が高い」ではないからです。

むしろ、自分の今の状態に合わない目標を設定してしまって、途中で「全然できない」「英語苦手だ」と自信をなくしてしまう方が、私はもったいないと思っています。

「ぎりぎり読める」と「余裕を持って読める」は少し違う

ここは、私が英検の級を考えるときに結構気にしているところです。

例えば準2級の長文を、

「何とか読めます!」

という場合。

その「何とか」がどのくらいなのかを考えてみてほしいです。

時間をかければ読めるのか。

単語を調べながらなら読めるのか。

知らない単語がいくつかあっても、そのまま読み進められるのか。

文章の大まかな内容をつかみながら読めるのか。

この違いは結構大きいと思います。

「一応読めるから、じゃあ次の級へ」とすぐに考えるのではなく、

今の自分がどんなふうに読めているのか

まで見てみる。

そうすると、次に何を勉強すればいいのかも少し見えてきます。

「2級を受けるかどうか」より、

「2級の英文を読める自分になるには、今何が足りないんだろう?」

と考えてみるのもおすすめです。

学校の成績だけでは、自分の英語力は分からない

そして、英検の級を決めるときに「学校の成績」をどう見るかも難しいところです。

もちろん、学校の成績は一つの目安になります。

でも、私は学校の成績だけで英語力を判断するのは少しもったいないと思っています。

学校の英語では、教科書の内容や文法、定期テストの対策などが中心になることもあります。

でも、英語を使うために必要な力は、それだけではありません。

例えば、学校のテストでは点数が取れていても、初めて見る英文を読むのには時間がかかるかもしれません。

逆に、学校のテストはあまり得意ではなくても、海外のYouTubeや映画などを見ていて、聞き取れる表現が増えている人もいます。

英語には、読む、聞く、書く、話すといういろいろな力があります。

だから、

「学校の成績が○だから、この級」

「英検で○点だったから、自分はこのレベル」

と一つの数字だけで決めてしまうのではなく、実際に英語に触れてみて、自分が何ができて、どこで困るのかを見ることが大切だと思っています。

それでも「一つ上」を目指したい気持ちも大切にしたい

ここまで読むと、

「じゃあ、自分のレベルに合った級を受ければいいんですね」

と思うかもしれません。

でも、私は「無理のない級だけを選びましょう」と言いたいわけではありません。

もし、

「今は準2級くらいだけど、どうしても2級に挑戦してみたい」

という気持ちがあるなら、その気持ちも大切にしてほしいです。

英検は、勉強することで力を伸ばしていく試験でもあります。

今の時点で完璧に2級の問題が解けなくても、試験までにどのくらい時間があるのか、その期間でどのくらい勉強できるのかを考えて、現実的に目標を設定することはできます。

だから私は、

「今の実力」だけで目標を決めるのではなく、「これからどこまで伸ばせそうか」も一緒に考える

ようにしたいと思っています。

例えば、試験まで半年あるのと、1か月しかないのとでは、同じ現在地でも話が変わってきますよね。

毎日30分なら続けられるのか。

1時間なら頑張れそうなのか。

部活や学校行事があって、毎日勉強するのは難しいのか。

そういう生活の部分まで含めて考えないと、本当に続けられる目標にはならないと思います。

英検のためだけに英語を勉強してほしいわけではない

そして、これは私が英語を教えるうえで大切にしたいことの一つです。

私は、高校生のみなさんに**「英検に受かるためだけに英語を勉強してほしい」とは思っていません。**

もちろん、合格は嬉しいです。

目標にしていた級に受かったら、自信にもなると思います。

大学受験に役立つこともありますし、自分の英語力を証明する材料になることもあります。

でも、英検が終わったら英語も終わり、では少しもったいない。

英語が分かるようになると、今まで日本語でしか見ていなかったものを、英語でも見られるようになります。

海外のYouTubeを見る。

洋楽を歌詞を見ながら聴く。

海外の映画やドラマを見る。

英語で書かれた記事を読む。

海外の人と話してみる。

将来、海外に行ったときに現地の人と会話する。

大学や仕事で英語を使う。

こういうことが少しずつできるようになってくると、英語は「学校で勉強する教科」だけではなくなっていきます。

私は、そこまで含めて英語を学ぶことの面白さだと思っています。

だからこそ、英検は「一つのゴール」ではあるけれど、英語を使ってこれからの世界を広げていくための途中の目標として考えてほしいです。

「英語ができるようになった自分」が想像できない人へ

塾で高校生を見ていると、

「英語が苦手です」

と言う子は少なくありません。

でも、その子が本当に英語ができないのかというと、必ずしもそうとは限らないと思っています。

ただ、今まで自分が英語を使えるようになった経験が少なかったり、

「勉強しているけど、何ができるようになったのか分からない」

という状態だったりすることもあります。

学校の授業を受けて、宿題をして、テスト前に勉強する。

それでも、

「じゃあ私は英語ができるようになっているの?」

と聞かれたら、よく分からない。

そういう感覚を持っている人もいると思います。

私は、そういう人にこそ、一度自分の英語を少し離れたところから見てみてほしいです。

最初は読めなかった英文が読めるようになった。

前より単語が分かるようになった。

英語の動画で聞き取れる言葉が増えた。

以前は時間がかかっていた問題が少し早く解けるようになった。

そういう小さな変化を見つけていくことも、英語を続ける力になると思っています。

だから、何級を受けるか迷ったら

もし今、

「英検を受けたいけど、何級にしたらいいか分からない」

と思っているなら、まずは英検の公式サイトにある過去問を見てみてください。

簡単そうな級から順番に、少しだけでいいです。

そして、

「ここまでは読める」

「ここから難しい」

「単語が分からなくて進めない」

「意外と2級も読めるかも」

そんなふうに、自分の感覚を確かめてみてください。

そのうえで、

今の実力

試験までの期間

自分が目指したい級

無理なく続けられる勉強量

を考えてみる。

そして、もし「ちょっと上を目指したい」と思うなら、そこから逆算して、今の自分に何が必要なのかを考えてみる。

反対に、今の自分には少し難しすぎると思ったら、一つ下の級から始めることも全然悪いことではありません。

大切なのは、誰かと比べて上の級を取ることではなく、自分がこれから英語を続けていける目標を作ることだと思っています。

そして、もし「英語ができるようになりたいけれど、学校の授業だけで本当にできるようになるのか分からない」「自分が英語をできるようになっている姿が想像できない」「何級を目指して、何から勉強すればいいのか分からない」という人がいたら、一度、自分の今の英語についてゆっくり考えてみてほしいです。

英検は、ただ合格するための試験ではなく、「これから自分はどんなふうに英語を使えるようになりたいんだろう?」と考えるきっかけにもできると思います。

私自身も、英語を勉強してきた中で、英語が分かるようになることで見えるものが少しずつ増えてきました。

だからこそ、これから英語を勉強する高校生にも、英検の合格だけで終わらず、その先にある「英語が使えるようになった自分」を少しずつ想像してほしいと思っています。

何級を受けるか迷ったら、まずは今の自分がどこまで読めるのか。

そこから、一緒に考えてみませんか。