「夏休み、思ったより勉強できていないかも」
「英検が近づいてきたけど、何からやればいいのか分からない」
「単語も長文もリスニングもやらなきゃいけない気がして、結局どれも中途半端になっている」
8月に入って、こんなふうに感じている高校生も多いのではないでしょうか。
夏休みが始まった頃は、
「まだ時間はたくさんあるし、毎日頑張れば大丈夫」
と思っていたのに、気がつけばもう8月。
英検の試験日も少しずつ近づいてきて、「このままで大丈夫かな」と焦ってくる時期です。
焦ってくると、新しい参考書を買ったり、今までやっていなかった勉強を急に始めたり、「もっと勉強時間を増やさないと」と思ったりするかもしれません。
もちろん、勉強量を増やすことが必要な場合もあります。
でも、夏休み後半の今だからこそ、私はまず**「今の勉強を整理すること」**をおすすめします。
今まで何をやってきたのか。
何ができるようになっているのか。
逆に、まだ苦手なところはどこなのか。
それを一度整理してみると、「何からやればいいか分からない」という状態から抜け出しやすくなります。
今回は、英検を受験する高校生に向けて、夏休み後半から意識してほしい3つの勉強について紹介します。
夏休み後半は「新しいことを増やす」より、まず今の勉強を見直そう
英検の勉強をしていると、どうしても「まだ足りないもの」に目が向きます。
単語帳を見ていて知らない単語がたくさんある。
長文を解いたら思ったより正解できない。
リスニングをやったら聞き取れない。
そうすると、
「もっと単語をやらなきゃ」
「長文問題集も買ったほうがいいかな」
「リスニングも毎日やらないと」
と、どんどんやることが増えていきます。
でも、実際に大切なのは、教材をたくさん持っていることではありません。
今持っている教材を、どれくらい自分の力に変えられているかです。
例えば、単語帳を1周したとしても、全部の単語を完璧に覚えている人はほとんどいません。
長文問題を何題も解いていても、「解いた」というだけで終わってしまえば、次に同じような問題が出たときに解けるとは限りません。
リスニングも、何となく問題を解くだけでは「聞く力」が身につきにくいことがあります。
だからこそ、ここからは一度立ち止まって、
「私は今、何ができていて、何ができていないんだろう?」
と考えてみてください。
そのうえで、今から必要な勉強を少しずつ増やしていきましょう。
① 単語は「覚える」だけではなく、「思い出す」勉強へ
まず見直してほしいのが、英検の単語です。
英検の勉強をしている高校生を見ていると、単語を一生懸命覚えている人は多いです。
単語帳を開いて、意味を確認して、覚えたら次へ進む。
そして1周終わると、
「単語帳1周した!」
と思います。
もちろん、1周することは大切です。
でも、1周したからといって、その単語が全部自分のものになったわけではありません。
むしろ、ここからが大切です。
例えば、昨日覚えた単語を今日見たときに、
「これ、昨日やったけど……何だっけ?」
となることがありますよね。
これは全然珍しいことではありません。
一度覚えたはずの単語を忘れてしまうと、「自分は記憶力が悪いのかな」と落ち込んでしまうかもしれません。
でも、忘れること自体は悪いことではありません。
忘れたら、もう一度出会えばいい。
私は単語学習では、このくらいの感覚でいいと思っています。
一度で完璧に覚えようとするのではなく、何度も同じ単語に出会う。
単語帳で見て、長文の中で見て、問題の選択肢で見て、リスニングで聞いて……。
何回も出会った単語ほど、少しずつ「あ、この単語知ってる」という感覚が強くなっていきます。
だから、夏休み後半からは、単語を「最初から覚え直す」のではなく、今まで覚えてきた単語の復習を意識してみてください。
「覚えている単語」と「あやふやな単語」を分けてみる
おすすめなのは、単語を全部同じように勉強しないことです。
例えば、
- 見た瞬間に意味が分かる単語
- 何となく意味は分かるけど自信がない単語
- 見たことはあるけど意味が出てこない単語
- 何度見ても覚えられない単語
というように、自分の中で分けてみます。
そして、時間を使うのは「あやふやな単語」や「覚えられていない単語」です。
全部を最初からやり直すよりも、今の自分が苦手なところを見つけたほうが効率よく復習できます。
特に英検では、語彙問題だけではなく、長文を読むときにも単語力が関係してきます。
「この単語、前に見たことがあるのに意味が出てこない」
という状態を少しずつ減らしていくことが、これからの勉強につながっていきます。
② 長文は「たくさん解く」より、毎日少しずつ読む
次に、長文です。
英検の長文問題を苦手に感じている人も多いと思います。
「時間が足りない」
「知らない単語が出てくると、そこで止まってしまう」
「最後まで読んだけど、何が書いてあったのか覚えていない」
こうした悩みは、私も英語を教えていてよく感じます。
長文が苦手だと、
「もっと長文問題を解かなきゃ!」
と思って、1日に何題も解こうとする人もいます。
もちろん、問題を解く練習は必要です。
でも、長文は一気に大量にやるよりも、毎日少しずつ英語の文章を読む習慣を作ることも大切です。
例えば、
「今日は長文を1題全部解く」
という日が毎日作れなくても、
「今日は短い英文を読む」
「英検の長文を1つ読む」
「昨日間違えた長文をもう一度読む」
でも構いません。
大切なのは、英語の文章を読むことを完全に途切れさせないことです。
分からない単語があっても、そこで止まりすぎない
長文を読むときに、知らない単語が1つ出てくるだけで、
「分からない!」
と止まってしまう人もいます。
でも、英検の長文では、知らない単語が出てくることは普通です。
全部の単語を知っている状態で文章を読む必要はありません。
もちろん、あとから知らない単語を確認することは大切です。
ただ、最初からすべての単語を完璧に理解しようとすると、文章全体の流れを見失ってしまうことがあります。
私が長文を読むときに意識してほしいと思っているのは、「この段落では何を言っているのかな?」と考えながら読むことです。
例えば、段落を読み終わったら、
「これは問題について説明している段落」
「ここでは理由を説明している」
「この段落では反対の意見が出てきた」
というように、日本語で簡単にイメージするだけでも構いません。
一文一文を完璧に日本語に訳すことだけが、長文を読むということではありません。
文章全体の流れをつかむ練習もしていきましょう。
③ リスニングを「あとでやる」にしない
そして、もう一つ忘れてほしくないのがリスニングです。
英検の勉強をしていると、
「まずは単語と長文を頑張って、リスニングは時間が余ったらやろう」
となってしまう人がいます。
でも、リスニングは後回しにしてしまうと、試験直前になってから「全然聞き取れない」と焦ることになりやすいです。
リスニングは、1日で急に聞こえるようになるものではありません。
だからこそ、今から少しずつ英語の音に触れておくことが大切です。
例えば、
10〜15分だけでもいいので、毎日の勉強の中にリスニングを入れる。
これだけでも構いません。
毎日長時間やる必要はありません。
「今日は疲れているから10分だけ」
でもいい。
「問題を1つだけ解く」
でもいい。
大切なのは、リスニングを「特別な勉強」にしすぎず、毎日の勉強の一部にしてしまうことです。
では、結局何からやればいい?
ここまで読んで、
「単語も長文もリスニングもやるなら、結局大変じゃない?」
と思った人もいるかもしれません。
だからこそ、もう一度言いたいのが、
今の勉強を整理すること
です。
いきなり全部を完璧にやろうとしなくて大丈夫です。
まず、紙やノートに次の3つを書いてみてください。
① できていること
例えば、
- 単語帳を1周した
- 長文を週に何題か解いている
- リスニングを毎日10分やっている
など。
② あやふやなこと
例えば、
- 単語帳を1周したけど忘れている単語が多い
- 長文を読むのに時間がかかる
- リスニングで聞き取れない部分が多い
など。
③ まだできていないこと
例えば、
- リスニングをほとんどやっていない
- 長文を読む習慣がない
- 過去問をまだ解いていない
など。
ここまで書き出してみると、少し見えてくるものがあると思います。
「英検の勉強が全然できていない」
と思っていたけれど、実際には単語帳は1周している。
長文も何題か解いている。
ただ、復習が足りていなかった。
あるいは、
「単語はある程度できているけど、リスニングをほとんどやっていなかった」
と気づくかもしれません。
そうしたら、今からやるべきことは「全部頑張る」ではありません。
足りていないところを少しずつ補っていけばいいんです。
「もう8月だから遅い」と思わなくて大丈夫
8月になると、
「もう夏休みが半分以上終わってしまった」
と焦るかもしれません。
特に英検を受ける予定があると、試験日がどんどん近づいているように感じます。
でも、焦っているときほど、勉強内容を増やしすぎないことも大切です。
新しい教材を次々に買って、
単語帳もやる。
新しい問題集もやる。
長文もやる。
リスニングもやる。
過去問もやる。
……となってしまうと、どれも中途半端になってしまうことがあります。
今持っている教材を見て、
「私はこれをどこまで使えている?」
と考えてみてください。
一度やった単語帳なら、もう一度復習する。
一度解いた長文なら、間違えた理由を確認する。
リスニングなら、聞き取れなかった部分をもう一度聞いてみる。
「新しいことを始める」だけが勉強ではありません。
むしろ、これまでやってきたことをもう一度自分の力に変えていくことも、ここからの大切な勉強です。
夏休み後半、英検受験生にやってほしい3つのこと
最後にまとめます。
① 単語は「覚える」から「復習する」へ
一度で完璧に覚えようとしなくて大丈夫。
忘れたら、また出会えばいい。
「覚えている単語」と「あやふやな単語」を分けて、あやふやなものを重点的に復習しましょう。
② 長文は毎日少しずつ読む
一気にたくさん解くことだけが練習ではありません。
短い時間でもいいので、英語の文章を読む習慣を続けましょう。
分からない単語があっても、そこで止まりすぎず、段落ごとの内容や文章全体の流れを意識してみてください。
③ リスニングを後回しにしない
1日10〜15分でも構いません。
英語の音に触れる時間を、毎日の勉強の中に入れていきましょう。
そして、一番最初にやってほしいこと
この3つを始める前に、今日一度だけ、自分の勉強を整理してみてください。
「私は今、何ができている?」
「何があやふや?」
「何がまだできていない?」
この3つを考えるだけでも、これからの勉強の優先順位が変わってくると思います。
英検の勉強をしていると、
「もっとやらなきゃ」
「まだ足りない」
「周りはもっと勉強しているかも」
と焦ってしまうことがあります。
でも、焦ったときに必要なのは、必ずしも勉強量を増やすことではありません。
一度立ち止まって、自分の今の状態を知ること。
そこから、必要なことを一つずつ積み重ねていけば大丈夫です。
夏休みの後半は、まだできることがあります。
今までやってきた勉強を無駄にしないためにも、まずは今日、自分の英検の勉強を一度整理してみてください。
「何をすればいいか分からない」という状態から、
「じゃあ、今日はこれをやろう」
に変われば、それだけでも大きな一歩です。
焦って新しいことを増やす前に、まずは今の自分の勉強を見てみましょう。
ここからの時間を、少しずつ自分の力に変えていきましょう。


